セカイカメラに写るこれから。

セカイカメラ

ついにセカイカメラの一般配信がスタートした。実現が疑われていたセカイカメラのデビューとなる。

一足早くロエベなどいくつかの場所でデモが行われているため、その機能や雑感については他のブログエントリに任せるとして、今回は、セカイカメラが我々の生活に与える(であろう)影響を考えてみたい。

かいつまむと、「エアタグ」と呼ばれるタグ情報が空間に紐付けられ、それを iPhone 越しに投影して見れるというものになる。ポイントは「空間」であるという点。当然、近い将来に「モノ」へのタグ付けが行われるようになるのだろうが、いまは「空間」が対象となる。

つまり、あらゆる空間が対象となるため、極端にはタグで真っ黒なんてことも考えられる。さらに、Twitter との連携や、Google 辺りのバイアウトがあると、加速度的な情報の氾濫は予想に難くない。

これに対し、開発元である 頓智・ の井口氏は、情報で真っ黒になること、それに対してフィルタリングを行うことを述べていた。優れたフィルタリングを行えれば、確かに一種のコンシェルジュ的な使い方として、生活をしあわせなものにしてくれるのかもしれない。

何のエビデンスも無いが、しあわせに直結したサービスが生まれてくることに期待したいということで、思いつきをメモ。

公共交通機関の運行情報サービスに使えそうだ。
エアタグをリアルタイムで更新することができるようになれば、たとえばバス停や駅のホームで次のバスや電車が今どの辺りを運行中かを、GPS なんかとゴニョゴニョしたら拾って見せるなんてこともできそうだ。

QA サービスと連携しても面白い効果が期待できないだろうか。
QA サイト主導でエアタグを拾ってもいいし、セカイカメラ主導で QA の検証ができてもいい。QA の単純総量の増加と、リアルでの情報の精度保証がおこなえる。

セカイカメラ越しに見えるセカイがどれだけ広いのか。楽しみなサービスがまた1つ動き出した。

Android の行方。

iPhone 対抗馬としてさんざん話題をふりまいた Android だが、日本市場での搭載端末は未だに docomo の HT-03A ただ1機種である。

なぜだろうか?

ソニーエリクソン始め各社が Android 端末を開発中(であろう)ということは、あちこちのニュースで記されているが、未だ無いのが現実だ。docomo については、HT-03A で iモードサービスが通常利用できない(そのため、メールがプッシュされない)といった致命的とも言える大きな課題がある。邪推に過ぎないが、端末開発各社だけでなく、docomo 側の調整が追い付いてないのではないだろうか。

そんな現状をよそに、「Android マーケットへの有料アプリ“登録”が可能になった」ことを google は発表している。google は着々とそのマーケットを固めつつあるのだ。

ソフト、インフラが整いつつあるにも関わらずハードの選択肢が無いのでは、何ともお粗末な展開だ。もちろん皮肉だが、iPhone アプリが iPhone 端末1つのみであることに、真っ向勝負する意味は無い。Android が持つ自由度の利点が、日本のケータイ鎖国から解き放つ日はまだ遠いのだろうか。

FITC Tokyo 2009。

fitc

憧れのアノ人に逢える!ということで、FITC がジャパンに来ます。トキオに来ます。汐留です。

言うまでもなく 期待大 です。
早い内に申し込んでおくとちょっとおサイフにも優しい感じなので、みんな申し込むんじゃえば良いと思う。

APMT リポート。 〜Spark Project Tween 大喜利〜

APMT のサブセッションである Spark Project 勉強会 に行ってきました。

題して 「Tween 大喜利」 ということで、Tween な大物の方々をスピーカーに招いて、彼らの Tween ぶりを聞かせてもらいました。スピーカーは、doke さん、fladdict さんnutsu さん、そして進行の yossy さん。そうそうたるメンバーですね。

ライトニングトークの内容はこんな感じ。(注:下記タイトルは私が勝手に付けたものです

BetweenAS3 の紹介 〜 yossy さん 〜

BetweenAS3 の「かゆいところに手が届く」感のスゴさは言うまでもないわけですが、パフォーマンスもスゴいんですよ、というお話。TweenMax、Tweensy、Tweener、GTween と比較(2万個パーティクルをウネウネさす)したところ、圧倒的なベストパフォーマンスを実現してました。
また、従来の Tween ライブラリと異なり、Tween のハンドラ(complete とか)が要らない書き方なんかもありますよ、と。
ということで、BetweenAS3 がこれからのデファクトスタンダードになるのかしら。

BetweenAS3 Updater をカスタムしよう 〜 Nutsu さん〜

前述 BetweenAS3 のコアな使い方のお話。座標やスケールなど Tween 値以外のプロパティを Tween したい場合は、Updater をカスタムしたら良いじゃない、というお話。
詳しくは、デモなんかもあがっているので nutsu さんのブログを参照。

制作現場の擬音の見える化 〜 doke さん〜

制作現場、お客様とのミーティングでは、確かに擬音が良く発せられます。Flash な人は、擬音から動きを察して作り上げる不思議なチカラを磨く必要があるわけで、doke さんは、それを見える化しちゃおうよ、と。
阿部雅世さんの Haptic Project にヒントを得たらしく、確かに 1つの擬音に1つのイージング関数をマッチングさせて共有できれば、「え。思ってたのと違う…」という寂しい一言を耳にするリスクを減らせるはず。
といっても、ギュイーン とか プルプルっ とかって、人が抱いてる印象って千差万別なんですよね。だからこそ、作ったものがお客様の想いにマッチしたときの嬉しさは格別なわけ。

Tween エンジンの拡張と移行のノウハウ 〜 fladdict さん〜

Tweener のアップデート停止宣言によって Tween 業界に激震が走ったとか走らなかったとか。というぐらい、Tweener が Flash にもたらしたモノは大きくて、我々は Tweener で賄ってたものを他の Tween エンジンに移植したりするケースが出てくるわけです。これに対して、そもそも Tween エンジンへの依存度を抑えた作り方をしましょうよ、というお話。なるほど。

最後に、トークセッションということで皆さんの実務についてのお話(以下)を QA 方式で。

  • モーションの考え方
  • イージングの種類の把握と使い分け HowTo
  • モーション組み込み時の自分ルールや鉄則
  • タイムラインの利用は?

スピーカーの皆さま、お疲れさまでした。

ソフトバンクの勢いの行方。

2009年7月の契約数(純増)で、3年ぶりにドコモに1位の座を明け渡したソフトバンクが、僅差ではありますが、8月は1位の座を取り戻しています。(電気通信事業者協会調べ

そもそも、新規モデルの発売時期でもなかった7月に、ドコモに遅れをとった理由は何だろうか。地味に Android 端末の人気が高まりつつあるのか。iPhone 端末の品薄がダイレクトに響いたのか。

やはり後者だろう。
多数の芸能人や犬を使った地道なプロモーションの効果もあるかもしれないが、なんだかんだ言っても iPhone はソフトバンクにとっての大きなアドバンテージであることに変わりはない。他キャリアからのソフトバンクへの乗り換えは私の周りにも多くいたが、皆一様に iPhone ユーザと化していた。それほどに、端末が売れにくい今のケータイ市場における iPhone のバリューは大きいはずだ。

だからこそ、この状況下で端末の品薄というのは、完全なるミスと言わざるを得ない。マーケティング戦略の1つとして、市場に回す品数をある程度抑制しプレミアム戦略をとることは iPod でおなじみだが、「iPhone everybody キャンペーン」の終了が近づくこの時期にとるべき戦略ではないだろう。

とはいえ、2位陥落から1ヶ月で早くも1位の座に返り咲いている。相変わらず iPhone の品薄感は否めない状況での再逆転なだけに、まだまだソフトバンクとドコモ間の揺れは続きそうだ。それにしても、累計ではソフトバンクは au にも届いてないことに驚いた。