‘flash lite’ カテゴリーのアーカイブ

Adobe MAX 産地直送レポートを又聴きしてきたよ。

2009年11月1日 日曜日

アドビジャパンの西村さんから、先日の Adobe MAX のレポートを伺ってきました。Flash Platform、Flex4、Flash CS5 とざっくりとしたお話でしたが、広くキャッチアップさせていただきました。

Flash CS5 のポイント

先日のエントリでもざっと書きましたが、やっぱり iPhone ネタがポイントみたい。ということで、プラスポイントはこんなとこ。

  • IK に物理エンジン搭載
    オーサリング時、IK 対象のみという前提で、物理エンジンが載ってます。ネイティブクラスで物理エンジン載せちゃえばいいのに。

ちなみに、iPhone アプリコンテンツは、ゴリゴリのアプリ開発ではなく、ライトコンテンツの開発を推奨するものとしての位置づけらしい。要は、Flash で iPhone アプリを作ることで、iPhone アプリとしてだけでなく当然 swf コンテンツとしてもパブリッシュできるわけだから、アプリケーションを効果的にプロモーションできるよ、というのがポイント。

AIR 2.0 はここがスゴい

  • USB ストレージ検知
    外付けデバイスの検知が可能に。
  • Webkit の進化
    HTML5、CSS3 をサポート。ただし、やはりフルサポートではないとのこと。そりゃそうだよね…。
  • パフォーマンスの向上
    モバイルでの利用を視野に入れたパフォーマンスアップ。
  • ネイティブプロセス API との連携
    AIR から他プロセスをどこまでゴニョゴニョできるかによるけど、これはスゴいのでは?

Flash Player 10.1

スマートフォンに Player 10 が載るよ、ということで、モバイル向けにチューニングが行われているとのこと。大きなポイントは 2点。

  • パフォーマンスの底上げ
    実効メモリが 55% 減だそうだ。信じて良いのかな…。
  • マイク入力への対応

OpenScreen Project の効果で、米国ではほぼすべてのスマートフォンに Player 10 の搭載を見込んでるそう。Project に参画している企業もそうそうたる顔ぶれで本気な感じです。google なんかも入ってるんだけど、日本の企業は docomo ぐらい。au や softbank は後追いになるのでしょうか。それともスルー?

Flash Platform の進化

Platform については、これまでの構想に Services というブロックが加わりました。

  • Distribution
    ブログや SNS でトラッキングを実現。
  • Collaboration
    CoCoMo ですね。
  • Social
    Facebook や Twitter など、ソーシャルサービスとの連携の強化。たぶん。
  • Monetization
    プロジェクト SHIBUYAが始動中。乱暴に言うと、iTMS みたいなものかな。

と、こんな感じ。

最後に、私感。
Flash のモバイルマーケットでのポジションが気になるところ。上のレポートには無いけれど、何気に Flash Lite も 4.0 が発表されているのだ。セミナー後に西村さんとお話させていただいたのだけど、どうやら Flash Lite は ver.4 が最後のメジャーバージョンになる模様。まぁ、フルバージョンの Player 10 の搭載が進んでいるのだから当然と言えば当然の流れ。

日本のモバイル市場では、なんだかんだで未だに ver.1.1 がスタンダードだし、ver.4 が出たところで正直何のインパクトも無さそう。ただ、いまいち市民権を得られないていないスマートフォンが、今後日本でどう伸びるのか。それ次第だけど、日本の Flasher はもうしばらくの間、PC 向けクリエイターとモバイル向けクリエイターの棲み分けが続きそう。モバイルサービス・コンテンツ企業は、この辺りの流れをどう捉えているのか気になるところです。

モバイル Flash メモ。

2009年10月16日 金曜日

パソナ主催の「モバイルアプリケーションで
Flash を活用する際のポイントと最新事例」
に行ってきました。ちょうど iPhone for flash 辺りから、モバイル Flash(Flash lite)の現状も気になっていたので、テーマとして非常に良いタイミング。スピーカーは、株式会社hi-posiの岡田さん。

内容と共に、Flash Lite について気になった点を備忘録としてメモ。

Flash Lite ノウハウ

  • 推奨バージョン:
    基本は ver. 1.1。強気でいくなら ver. 2.0。
  • 推奨サイズ:
    Max 100KB。基本的に外部ロード込み。
  • 使えるボタン:
    方向キー、決定キー、数字キー(0〜9、#、*)
  • 外部アクセス:
    サイズが許す限りは可能。ただし、トリガーとなるのはユーザ操作時(決定キー、数字キーのクリック)のみ。
  • 推奨フォント:
    デバイスフォントで 12px か 24px だと個体差が小さい。12px の場合は 最大19文字/行、24px の場合は 最大9文字/行 がおおよその目安。
  • メモリ:
    1MB が目安。2MB 程度の端末が多い中、au の一部の端末で最小 1MB というものがある。

推奨バージョンが ver.1.1 という点からも、Flash Lite が出始めた頃(6年ぐらい前?)から大きく変わった点はないなというのが正直なところ。ver.3.0 が出て AS2 を使える!という点も、ガラパゴスな日本仕様のケータイ市場では現実感は乏しい。

制作のキモ

  • SWF をサーバでジェネレートする
    外部ロードはトリガーが必要になるので、SWF をいかにユーザ環境に最適化するかがキモになる。そのため、サーバ側でジェネレータを用意できるとベター。
  • メモリ消費を抑える
    シェイプの線の使用を控え、塗りでがんばる。
    複雑なグラフィックの使用を避ける。
  • 1フレーム目の描画落ちを考慮する
    Flash のバグなので、1フレーム目はオブジェクトの描画ではなく、変数宣言等を行う。

1点目の SWF のジェネレートは何がスタンダードなのか気になっていたのだけど、制作会社(コンテンツホルダー)側が自作しているケースが多いようだ。個人で作り込むとなると Ming かなと。ジェネレートアプリ作ったら結構美味しそうな気がするけど、どうなんだろうか。