Spark project の勉強会に行ってきました。
Adobe からも Steven Sacks 氏が来日中ということで、GAIA Framework についてのお話を聞けました。途中(というか最初から…?)、Sacks 氏の MacBookAir がプロジェクタにつながらないらしく、Adobe Connect でプレゼンをするという不思議な光景に。同一会場なのに(笑) Adobe Connect は、前職で拠点間ミーティングに使っていたので、ちょっと懐かしかったです。
さて、各プレゼンはこんなところ。
AS3 の Zip ライブラリを拡張したよ。 – 伊藤さん -
AS3 で zip ファイルの圧縮/解凍ライブラリである nochump を、かゆいところに手が届くように拡張しましたよ、というお話。
主な拡張ターゲットは、次の3つ。
- 圧縮時のフォルダ構成の再構築
3つのクラス ZipEntry、ZipFile、ZipOutput をゴニョゴニョしてました。 - マルチバイト文字列を含むフォルダへの対応
AS 側で勝手に UTF-8 変換してしまうので、OS の文字コードに強制変換する。 - 複数の Zip ファイルから 1つの Zip ファイルの再圧縮への対応
一旦各 Zip を解凍すると処理時間がかかりすぎるので、圧縮データ部のみを抜いて、ラップの Zip ファイルを構成する。驚異的な改善!
多量ファイルの通信が発生する時など、Zip ファイルの圧縮/解凍を組み込むことは時々あるので、nochump についてのこういった拡張情報を得られたのはありがたいです。いつか Spark にもコミットしてくれるとのことでした。
FLARToolkit を使ったお絵描きビューワー。 – 山田さん -
FLARToolkit を使って、恐竜の皮膚の色を塗って見てみようというもの。科学博物館などで、お子さま向けコンテンツとして人気のようです。目新しさというものはありませんが、ビューワーも恐竜のモデルも、年齢を問わず触りやすそうな UI でした。AR の案件というのも今後増えてくるのかなと思いますが、技術面だけでなく的確な UI を練ることも重要ですね。AS ネタの視点とズレていてすみません…。
また、Adobe での AR 熱もかなり盛り上がっているらしく、次回 MAX でも AR ネタのセッションが幾つか予定されているとこのとでした。
GAIA Framework 使ってよ。 – Steven Sacks さん -
海外では “Soup and Bread” と呼ばれるほど、そのお手軽さが高い評価を得て、ユーザが絶賛増加中らしい GAIA Framework についてのご紹介でした。GAIA Framework は簡単に言ってしまうと、Progression のようなもの。“スクリプトを書けないデザイナも、ギークなデベロッパも、GAIA を使えば簡単に SWF コンテンツが作れちゃうよ” というのが基本コンセプトでしょうか。
たしかに、短いデモの時間でもその手軽さは十分に伝わりましたが、ここまで Progression が浸透してしまった日本での普及は難しいのではないかというのが率直な感想でした。ただ、AS2 でもいける という点は良いですね。
Progression 4 の開発進捗報告。 – 阿部さん -
“Soup and Bread” に対して、”ごはんとみそ汁” なフレームワーク Progression ですが、今秋にはもうバージョン 4 のパブリックベータがアップ予定とのことでした。
気になる新機能として、次の3点が紹介されました。
- シーン階層の自動調整
シーンを外部ファイル化した場合に子のシーン(swf)だけを再生すると、シーン階層の相対パスが崩れてしまうので正常に動かないはずですが、この相対パス部を自動的に調整してくれるそうです。 - アプリケーションのコンフィグ
コンテンツの特性に応じて、BasicAppConfig、WebConfig、LWAppConfig(=LightWeight) などを指定することで、諸々最適化されるそうです。特に、LWAppConfig だとベースの swf サイズがなんと半分!ブログパーツの作成には有効ですね。 - キャストコンポーネントのオートラベリング
キャストオブジェクトをステージに配置した際に、コンポーネントに必要なラベルを自動的に配置してくれるというもの。コンポーネントプロジェクトをする人には朗報です。
あと1時間ぐらい余裕があったら、もうちょっとおもしろいお話が聞けそうでした。特に GAIA とか Progression とか。スピーカの皆さん、お疲れさまでした。