2009年11月 のアーカイブ

FxUG 勉強会 #89 に行ってきたよ。

2009年11月6日 金曜日

FxUG 主催の勉強会に行ってきました。今回は本国 adobe 社から Greg Wilson さんを招いて、MAX で発表された Flash Platform 周りのお話、それから MAX ツアーに帯同した taiga さんによる MAX レポート もとい LA 旅行記のご報告といった内容でした。

今日までにもいくつか MAX 絡みのエントリを書いているので、補足情報のみメモしておきます。

Adobe Flash Platform Update 〜Greg Wilson さん〜

Flash Player 10.1

    デバイス関連
    ・傾き
    ・ジェスチャー
    ・マルチタッチ
    ・Accelerometer(これは加速器?)
  • SWFマネージメント
    外部 swf のプライオリティ管理が可能になるとのこと。
  • Flex Mobile Framework(開発中?)
    モバイル向けにチューニングした UIComponent 群になる模様。

iPhone アプリ出力
Flash からジェネレートできる iPhone アプリではサポートされない Flash の機能は以下 5点。

  • 組み込み型 HTML コンテンツの内包
    webkit が iPhone 内に搭載されてないため?
  • RTMPE
  • H.264 ビデオの再生
    動画再生のコントロールは iPhone ネイティブで制御する。
  • AS を持ってる swf の動的ロード
  • Pixel Bender を持ってる swf の動的ロード

それから、ガーベジコレクションについては Flash 制作側で気にする必要は無いとのこと。また、SQLite も使用可能とのこと。勉強会終了後に一緒に参加した先輩と話してたのですが、これは Flash がジェネレートした時にアプリ内に SQLite が内包されるということでしょうか?だとすると、アプリのキャッシュが消えたらデータも消えてしまうし、どういう仕組みなのか気になりました。

Tour de Flex 使ってね
Flex のお勉強には非常に有用なので、ぜひ積極的に使って、さらにはサンプルコードをコミットしてみてくださいとのこと。Tour de Flex 自体のソースコードは、次期バージョンを公開予定だそうです。太っ腹。

MAX 2009 LA レポート 〜taiga さん〜

とても楽しそうな写真レポートでした。いいなぁ。正直言うと、出席されたセッションのレポートを期待してました…。

Flash 変態のうたげに行ってきたよ。

2009年11月3日 火曜日

F-site 主催の勉強会という名の変態 Flasher の狂乱のうたげに行ってきました。もうね、ホントに変態です。というか、みなさんド変態でした。

ActionScript でつくる ActionScript エディター 〜psyrcさん〜

Flash で Flash エディタを作るという内容。ちなみにプレゼン資料も自作のエディタで作って、コンパイルしながらでした。スゴすぎ。でも、プレゼン中のコードはコンパイラブルとして、内容(文章)をコメント表記するのは面白いし、シームレスに進行できそうなので操作に慣れると実用にも十分耐えられそうですね。

フレームワークの作り方 〜niumさん〜

ご存知 Progression の生みの親ということで、Progression の開発履歴の紹介と共に、フレームワークを作るときのポイントを語ってくれました。大きなポイントは次の4つ。

  • 自分が欲しいという気持ち
    これが無いと始まりません。何より、作らされているのではなく、作りたいというマインドも。
  • 調子にのせてもらう環境
    苦々しい批判だけでなく、賞賛めいたフィードバックを貰える環境づくり。日頃の行いも影響しますね。
  • 他人に使われているという危機感
    この辺りから負担が掛かってきます。遊び半分 → ちょっと本気 のマインドの転換がポイント。
  • 維持しなければという責任感
    これが求められるケースは稀かと。ここまでくると、分業やチームビルドが必要ですね。

サイトを作るツールを作るでござる 〜saqooshaさん〜

つくるためのツールを作る、という機会はほとんど無かった気がします。クライアントやチームに見せるためのツール、なら結構あったと思うけど。でも、確かに swf コンテンツを作る際は、既存のアプリケーションに頼り切れない部分が多いので、ゼロスクラッチするならばツールを作るのも大差ないのかもしれません。

ただ、いわゆる受託制作会社のクライアントワークにおいて、内製向けのツールを作る工数を組み込むハードルはだいぶ高いですよね。

Adobe MAX 産地直送レポートを又聴きしてきたよ。

2009年11月1日 日曜日

アドビジャパンの西村さんから、先日の Adobe MAX のレポートを伺ってきました。Flash Platform、Flex4、Flash CS5 とざっくりとしたお話でしたが、広くキャッチアップさせていただきました。

Flash CS5 のポイント

先日のエントリでもざっと書きましたが、やっぱり iPhone ネタがポイントみたい。ということで、プラスポイントはこんなとこ。

  • IK に物理エンジン搭載
    オーサリング時、IK 対象のみという前提で、物理エンジンが載ってます。ネイティブクラスで物理エンジン載せちゃえばいいのに。

ちなみに、iPhone アプリコンテンツは、ゴリゴリのアプリ開発ではなく、ライトコンテンツの開発を推奨するものとしての位置づけらしい。要は、Flash で iPhone アプリを作ることで、iPhone アプリとしてだけでなく当然 swf コンテンツとしてもパブリッシュできるわけだから、アプリケーションを効果的にプロモーションできるよ、というのがポイント。

AIR 2.0 はここがスゴい

  • USB ストレージ検知
    外付けデバイスの検知が可能に。
  • Webkit の進化
    HTML5、CSS3 をサポート。ただし、やはりフルサポートではないとのこと。そりゃそうだよね…。
  • パフォーマンスの向上
    モバイルでの利用を視野に入れたパフォーマンスアップ。
  • ネイティブプロセス API との連携
    AIR から他プロセスをどこまでゴニョゴニョできるかによるけど、これはスゴいのでは?

Flash Player 10.1

スマートフォンに Player 10 が載るよ、ということで、モバイル向けにチューニングが行われているとのこと。大きなポイントは 2点。

  • パフォーマンスの底上げ
    実効メモリが 55% 減だそうだ。信じて良いのかな…。
  • マイク入力への対応

OpenScreen Project の効果で、米国ではほぼすべてのスマートフォンに Player 10 の搭載を見込んでるそう。Project に参画している企業もそうそうたる顔ぶれで本気な感じです。google なんかも入ってるんだけど、日本の企業は docomo ぐらい。au や softbank は後追いになるのでしょうか。それともスルー?

Flash Platform の進化

Platform については、これまでの構想に Services というブロックが加わりました。

  • Distribution
    ブログや SNS でトラッキングを実現。
  • Collaboration
    CoCoMo ですね。
  • Social
    Facebook や Twitter など、ソーシャルサービスとの連携の強化。たぶん。
  • Monetization
    プロジェクト SHIBUYAが始動中。乱暴に言うと、iTMS みたいなものかな。

と、こんな感じ。

最後に、私感。
Flash のモバイルマーケットでのポジションが気になるところ。上のレポートには無いけれど、何気に Flash Lite も 4.0 が発表されているのだ。セミナー後に西村さんとお話させていただいたのだけど、どうやら Flash Lite は ver.4 が最後のメジャーバージョンになる模様。まぁ、フルバージョンの Player 10 の搭載が進んでいるのだから当然と言えば当然の流れ。

日本のモバイル市場では、なんだかんだで未だに ver.1.1 がスタンダードだし、ver.4 が出たところで正直何のインパクトも無さそう。ただ、いまいち市民権を得られないていないスマートフォンが、今後日本でどう伸びるのか。それ次第だけど、日本の Flasher はもうしばらくの間、PC 向けクリエイターとモバイル向けクリエイターの棲み分けが続きそう。モバイルサービス・コンテンツ企業は、この辺りの流れをどう捉えているのか気になるところです。