Web マーケティングセミナーに行ってきたよ。

技評主催の Web マーケティングセミナー に行ってきました。
いわゆるウェブ業界に身を置いてきたものの、マーケティングを考える機会というのは少ないわけで、とても新鮮にお話を伺えました。

ウェブ解析によるウェブマーケティングのポイント 〜オムニチュア 安西さん

Adobe にバイアウトされて何かと話題のオムニチュア。ウェブマーケティングにアクセス解析を活用する場合、事前準備として何がポイントになるかというお話。

  • ユーザ行動を知る
    ユーザとサイトを大きく捉え、引いた視点で俯瞰する。
  • サイト内検索ワードを分析する
    「検索ワードが何なのか?」ということだけでなく、「結果が無かった検索(ゼロ検索)は何か?」という点に注目し、機会損失を回避する.
  • サイト流入を知る
    リファラ情報、メール、RSS から得られる情報をまとめ、「コンバージョンに結びついたケースは何か?」を知る。つまり、流入〜コンバージョンまでの経路を分析する。
  • ユーザを分類する
    「属性」「行動」の2面でユーザを分類する。「属性分類」は、会員/非会員、ユーザステータス、ジオグラフィック情報、来訪回数を分析。
    「行動分類」は、流入元、サイト内で参照/利用したものを分析していく。

この他、「リマーケティング」を如何に効率良く実施するかという点で、「レコメンデーション」「リテンション」の効率化を挙げられていました。レコメンドにしろ、リテンションにしろ、ユーザ分析の正確性の上に成り立つわけなので、結局は如何に最適な分析を行うかということに集約されるわけですね。

また、「Actions Speak Louder than Words」と仰られていました。正確な分析結果は現実的な行動なのでこの言葉は正なのでしょうが、アンケートと分析の結果が乖離していた場合、単純にアンケート結果よりも分析に重きを置くというのは少々強引過ぎる印象を受けました。アンケートに含まれる期待値は、行動分析で得るのは難しいでしょうから。

オラクル CMS の実力 〜日本オラクル 渡邊さん

オラクルの CMS、Oracle UCM(Universal Content Management)はすごいですよ、というお話。
CMS 第2世代と位置づけた ECM(Enterprize Content Management)のソリューションとして展開しているミドルウェアです。恥ずかしながら ECM って?というところから入ったのですが簡単に言うと、従来の CMS がウェブコンテンツの管理を目的とするのに対し、ECM は企業の持つすべてのコンテンツを管理対象とすることを目的としています。

ということで、Oracle UCM はこの ECM システムという位置づけになるのですが、「Word ドキュメントの自動 HTML 化」や「コンポーネントベースでの機能拡張」、「トータルでの EC サイト構造対応」「ネイティブ/ 各ベンダ製アクセス解析への対応」など、機能的な魅力を持っていますよと。

ECM の考え方は CMS 本来の目的だと思うので、より身近なアプリケーションになってくると良いなと思います。でも、やっぱり Oracle は高いですよね。

キーパーソンが見る WEB 業界 〜トークセッション〜

ワンパク 阿部さんコンセント 長谷川さん郵便事業株式会社 筒井さん読書家 森田さんによる、ウェブ業界の今とこれからについてのトークセッションでした。森田さん、読書家って…。

「ユーザのためとは?」「ユーザ中心?サイト中心?」「2010年に向けて」の3つテーマが掲げられていましたが、結構別の別のところを走りながらも興味深いトークセッションでした。

キーワードは「ターゲットの明確化」。ターゲットを明確にすることで期待できるメリットは多くありますが、ターゲットを絞ることに因るリスクを知ること。それから、ビジネス戦略のターゲットと Web 戦略のターゲットを混同してしまわないこと。 これらを留意しましょうと。

この他、PDCA やら HCD、KPI なんかの話題も出てましたが、どれも「何のためにそれするの?」ということをしっかりと考えることの必要性を説かれていました。結局は、「顧客満足度(CS)」を引き上げる」ための手段であって、その行為自体を目的とするのはナンセンスですよと。ごもっともです。

スピーカーのみなさま、ありがとうございました。

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