パソナ主催の講演「動画×Flash:Flashで動画を扱う際のポイントと最新事例」を聴きに行ってきました。スピーカーは Adobe 認定インストラクターの金像さん。
Youtube やニコ動に始まり、テレビ局各社のオンデマンド配信まで、いまや Flash Video の浸透具合は疑う余地もない。だって Flash だもの。私自身、その再生や停止といった簡単な制御コンテンツの作成経験はあるものの、動画そのものについてはグレーな部分が多いので、お話を伺えて良かった。
基本的な点が多いけど備忘録。
メジャーなエンコーダ
それぞれ特色はあるけれど、少々乱暴に言うと、Adobe がワリと入門向けなのに対し、サードパーティ2社はやや玄人向けといったところ。勿論、いずれも設定項目が多岐にわたって可能なので、多様な設定が可能。
特に、On2 Flix が持つ VP6-S(VP6-E ではない) というコーデッックは、非常に高い圧縮性能を持つ。
コーデックと Flash Player
- Sorenson Spark ・・・ Ver.8 以上
- On2 VP6 ・・・ Ver.8 以上
- H.264 ・・・ Ver.9.0.124 以上
- Speex ・・・ Ver.10 以上
ポイントは次の2点。
- 単純に最新 Player 対応のコーデックを採用するのではなく、対象ユーザの環境を推測して最適なコーデックを採用する。
- H.264 は、ver.9.0.124 以上である。Adobe オフィシャルでは ver.9.0.15 とあるが誤り。
ビデオ素材の準備
ビデオ素材を用意するのはウェブ(またはコンテンツ)制作側の範疇ではないことが多いが、ディレクションをする立場にある場合は特に以下の点に留意する。
- インターレースを除去した動画データを使う。
- 非圧縮の動画データを使う。再圧縮はトラブルの元なので避ける。
エンコード時の TIps
- FPS を変更する場合は、元データ FPS の割り切れる整数値にする。
例)元データが 30 fps の場合は、15fps or 10 fps or 6fps or 5fps。 - キーフレームを適切に設定する。
キーフレームはシークの再生ポイントになるため、早送り/巻き戻しをする場合のキモになる。
なお、2点目のキーフレームについては、FMS を使ったストリーミング再生なら、エンハンスドシークが可能なのでキーフレームを気にしなくて良い。
ピクセル比を適切に設定する
これが正しく出来ないと、再生した際に縦長になったり横長になったりしてしまう。尚かつ、金像さん曰く、ちゃんと出来てない動画が実に多いとのこと。
Digital Video の場合
動画データ: 720 x 480 = 3:2
↓
【補正】左右 8 ピクセルずつ削る
↓
動画データ: 704 x 480 ≒ 4:3
なお、なぜ 4:3 に補正するのかは、この辺が詳しい。
そういえば、Flash やってる? AS 使ってる? といった金像さんの質問に対する反応が少なかったのだけど、出席者はどんな立場のヒトが多かったんだろう。ディレクターなのかな。